信ぴょう性の欠如した中国GDP 31省合計が全国を上回る矛盾 ダブルカウントなどで統計水増しか

2015/05/02 更新: 2015/05/02

【大紀元日本5月2日】中国国家統計局は4月29日、今年第1四半期(1~3月期)の31の省・市・自治区のそれぞれの国内総生産(GDP)を発表した。しかし、公表されている中国全体より地方合計が上回るという矛盾が生じた。地方政府が虚勢を張るため、統計を水増ししたと専門家は見ている。中国GDP統計の信ぴょう性の欠如の問題が再浮上した。

統計局の発表によると、同期31の省のGDP合計額が14兆3072億9100万元(約274兆7000億円)だが、同局が発表している中国全体GDPは14兆667億元(約270兆806億円)で、地方GDP合計が全国より2405億9100万元(約4兆6194億円)も上回っている。

4月30日付「北京青年報」によると、北京大学経済学院経済学部の蘇剣副主任は「各地のダブルカウントと統計の水増しがデータ不一致の原因」と認識を示した。

国家審計署の元副審計長で全国政協委員の董大勝氏は3月に開催された「両会」(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)の人民政治協商会議において、「地方政府は形式だけに固執し、とても見栄っ張りなため、多くのデータは水増しされた。GDP成長率、財政収入、融資や貸出、輸出入データなどの多くは虚偽報告だ」と批判した。

また中国当局が4月15日、第1四半期のGDP成長率7%と発表したことについて、国際金融機関が疑問を呈した。26日付「ウォールストリート・ジャーナル」によると、米金融大手のシティバンクが最新報告書において、中国経済成長率が「誇張された可能性がある」と指摘し、実際に同期のGDP成長率が6%を下回っていると示した。また同期中国GDP成長率について、米独立系マクロ経済調査会社のキャピタル・エコノミクスは4.9%、全米産業審議会が4%、英マクロ経済調査会社のロンバード・ストリート・リサーチはさらに低く、3.8%とそれぞれの研究結果を示した。

実際に、国家統計局が発表する各省のGDP合計額と全国のGDPが不一致することが近年毎年起きている。たとえば、2009年各省のGDPの合計額が全国のGDPより2兆6800億元(約51兆4560億円)も上回った。2010年は各省のGDPが全国GDPを3兆5000億元(約67兆2000億円)、2011年4兆6000億元(約88兆3200億円)、2012年5兆7600億元(約110兆5920億円)、2013年6兆1000億元(約117兆1200億円)、と2014年4兆7800億元(約91兆7760億円)とそれぞれ上回った。

奇怪なことに、中国国家統計局がこの不一致の事実を認識しながら、なぜか訂正しない。国家統計局が意図的に外界に対して「統計が信ぴょう性に欠けている」とほのめかしているのではないかとすら思える。

在米の中国政治経済評論家の伍凡氏は、「中国政治界では、出世したければ数字から始めて、数字から出世できるとの言葉がある。この数字はGDPデータを指す。すなわち、地方政府の官僚が中央政府に報告したGDP成長率が高ければ高いほど、今の地位からさらに出世できる。また官僚たちがその地位を維持したければ、やはり高いGDP成長率を維持しなければならない。虚偽のGDP統計を通じて、共産党政権はその統治が『合法性』を維持していく狙いがある」と話した。

 (翻訳編集・張哲)
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