中国税関総署が8日発表した10月貿易統計によると、輸出は前年同月比で6.9%減の1924億ドル(約23兆6652億円)と4カ月連続の減少になった。輸入も12カ月連続の減少で、同18.8%減の1307億ドル(約16兆761億円)だった。10月の貿易黒字は616.4億ドル(約7兆5817億円)。中国人民銀行(中央銀行)は過去1年間に6回も利下げし、人民元を切り下げたにも関わらず、中国国内と海外からの需要は依然と低迷していることが浮き彫りとなった。
10輸出の減少幅は前月の3.7%から6.9%に拡大した。また1~10月まで地域別の累計統計を見ると、最大貿易相手の欧州連合(EU)向けは同3.7%減、日本向けは9%減と大幅に減少した。一方、米国向けと東アジア諸国連合(ASEAN)向けはそれぞれ5.8%増と4.2%増になった。
一方、原油や穀物などの主要商品の輸入は増加しているが、鉄鉱石と石炭と鋼材は国内不動産市場の低迷と過剰生産で、輸入量は減少している。同貿易統計によると、1~10月の中国の鉄鉱石輸入量は7.75億トンで、前年同期比で0.5%減少。同期石炭の輸入量は1.7億トンで、同29.9%の減になった。鋼材は1068.4万トンで、同11.7%の減少、原油は2.75億トンで、同8.9%増だった。
また、1~10月までの輸出入総額(貿易総額)は前年同期比で8.5%減であるため、今年始めに中国当局があげた年間貿易総額増長率6%の目標は実現できない可能性が高まった。
(翻訳編集・張哲)