上海総合指数5.48%下落 4つの要因

2015/11/30 更新: 2015/11/30

11月27日、上海株式市場の総合指数は大幅安、下落率は場中一時6%超となり、ここ3カ月で最大となった。今回暴落の大きな要因は4つあると、中国メディアは分析した。

27日の上海総合指数の終値は前日比5.48%安の3436.30ポイント、下落銘柄は全体の85%に達した。深セン市場はベンチャー企業が上場する「創業板」の銘柄を中心に、全体の8割あまりが下落した。両市場合わせて300以上の銘柄がストップ安になり、証券株の下落は最も大きく9%以上に達した。

澎湃新聞は27日、今回の暴落を引き起こした主な理由は4つあると分析した。

1. 三大大手証券会社の不正に当局が調査

 中信証券と国信証券は、26日夜、中国証券監督管理委員会(証監会)から調査を実施するとの通告を受けたと情報開示した。「証券会社監督管理条例」違反が疑われているという。海通証券も27日、株式市場引け後、同様な通告を26日に受けたと報告した。

2.デリバティブ利用による株資金の提供を禁止

 証券時報によると、株取引を望む顧客に、証券会社が市場外でのデリバティブ取引を通じて融資することを禁じると、証監会から通達があった。今回は5つの禁止令が出されたが、主に株券融資に関する権益互換業務に対するもので、影響が千億元規模に及ぶと伝えられていた。

3.最新経済データは不振を示す

国家統計局の27日早朝の発表によると、一定規模以上の工業企業が計上した利益額が、10月は前年同月比で4.6%減、5カ月連続の減少となり、経済不振を示した。

4.新規公開株(IPO)の取り扱いが再開

11月30日、5カ月ストップした新規公開株(IPO)の取り扱いが再開することで、IPOへ流れる資金は数万億元に達すると推算。

こうした複数の悪材料が投資家心理を悪化させ、売りが売りを呼ぶ展開となった。

 (翻訳編集・単馨)

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