中国国内経済金融情報サイト「財新網」は11日、中国共産党中央財経指導小組弁公室主任・劉鶴氏の評論記事を掲載した。劉氏は習近平政権の金融経済における重要なブレーンで、2013年5月に訪中した米国のトム・ドニロン前大統領補佐官に対して、習近平氏は「彼は私にとって極めて重要だ」と話していた。
劉氏の評論記事は、中国の経済発展の速さ、方法、構造と動力が変わりつつある現在は金融リスクが簡単にかつ多発する時期で、経済の減速と経済の構造的調整に伴い、今まで隠れていたリスクが徐々に表面化すると警告した。
中国金融管理当局に対して、劉氏は「金融リスクに対して恐れる心を持ち、リスク警戒の自覚を高めるべきだ。問題が現れた後に行動を起こすのはもう手遅れ。金融監督管理体制には国の金融体制の発展水準や構造的変化、リスク変動などの状況に合わせる適応性が必要で、金融管理当局の自省と改善の能力が不可欠。また口先だけではなく、その前に行動を起こすべきだ」と批判した。
一方、9日に発表された昨年12月の中国生産者物価指数(PPI)が引き続き低水準にあるため、11日、中国上海と深セン両株式市場の株価が大幅に続落した。上海総合株価指数は前営業日比5.33%安の3016.70ポイントになった。市場は今後3000ポイントの大台を下回るか否かに注目している。
(翻訳編集・張哲)