海外に出かける中国人旅行者数がここ数年間増え続けており、その中でも突出して増加したのが訪日旅行者数。2015年には前年比107%増の499万人を記録し、日本で約1兆4174億円を消費した。
日本政府観光局(JNTO)の1月の速報によると、15年の訪日外客数は前年比47.1%増の1973万7000人を記録し、1964年の統計開始以降、最大の伸び率で、過去最高人数を記録した。日本での旅行消費総額(買い物や宿泊、飲食などに消費した金額)は3兆4771億円と、こちらも過去最高だった14年の2兆278億円を大きく上回った。また1970年以来45年ぶりに訪日外客数は出国日本人数を上回った。
データによると、都市別の外国人観光客数のトップは東京だが、中国人観光客の一番人気は大阪で、主な来日目的はショッピング。中国人旅行者数が増加した理由としては、比較的安定していた日中関係や消費税免税制度の充実、円安による買い物の割安感、中国経済の成長に伴う海外旅行者数の増加、また日本政府がビザの発給要件を大幅に緩和したことなどが挙げられる。
また、偽ブランドや粗悪品が多い中国製品と違い、日本製品は品質が高く、アフターサービスが充実していることも好まれる理由の一つ。炊飯器、ロボット掃除機、空気清浄機、電動歯ブラシや化粧品、胃腸薬などの日常品が上位売れ筋商品となっている。
中国人客が買い物をする様子から日本では「爆買い」という新語も生まれ、昨年12月には「2015ユーキャン新語・流行語大賞」に選ばれた。
爆買いは2016年もこのまま続くと予想されている。
(翻訳編集・櫻井信一、叶子)