中国の急速な経済成長に伴い、爆発的に増加した国内富裕層。結婚相手の探し方もスケールが大きく、最近では全国各地から選抜された才色兼美の女性が参加するお見合いパーティーを通じて、理想の花嫁を探し求める富豪が増加している。
2月から、深圳、上海、北京など主要12都市で順番に、富豪とのお見合いパーティーに参加を希望する女性の選考会が開催されている。様々な審査を通過した50人が、無料でドバイで行われる中国人富豪とのお見合いパーティーに参加することができる。男性の参加者は、個人資産5000万元(約8億6000万円)以上の独身富豪だという。
このお見合いパーティーはネット上でも大きな話題となり、多くの中国人が拝金主義を助長するものだとして、こうした催しに眉をひそめている。
今回の催しを実施する結婚相談所によると、女性の参加資格は22歳から35歳までの未婚女性で、大卒かそれ以上の学歴を有していること。現在は武漢と成都で参加者を募集中だが、現時点での応募数はそれぞれ約3000人、2000人といずれも盛況。参加者の顔ぶれも小学校教諭から大学の研究生、外資系企業のOL、ミスコンの優勝者などと幅広い。審査を経て最終的に候補者12名に絞られる。
面接は四つの審査基準に沿って行われ、一つ目は容姿、二つ目は職歴で、参加者は正社員であることと、経済的に自立していることが求められる。三つ目は結婚コンサルタントの質問に参加者が回答するというもので、自身の恋愛観などプライベートなことまで話が及ぶ。四つ目は内面的な素養の審査で、交友関係について調査され、遊興的、あるいは拝金的であるなどとみなされれば候補者から除外される。
こうした富豪のお見合いパーティー自体は目新しいものではない。2012年には「10都市で億万長者からプロポーズを」という大規模なお見合いパーティーが催され、世界中から約5万人の女性が参加した。参加者の多くは華僑の女性だった。
インターネット上では、こうしたイベントはマネーのパワーがいかに強大であるかを世の中に見せつけて、あからさまに拝金主義を助長するものだと指摘し、社会の一般的な価値観から逆行するものだと憂慮する声が多い。
(翻訳編集・桜井信一)