中国の大都市では相割らず不動産価格の高騰が続いている。このほど発表された世界の住宅価格トップ10では、香港が2位、上海が8位、北京が10位にランキングされた。
英不動産コンサルタント大手、ナイト・フランクは毎年、金融資産30億円以上を所有する超富裕層の動向を調査したウェルス・レポートを作成しており、このたび発表された2016年版同レポートで、世界の都市別住宅価格トップ10にランクインした都市は順にモナコ、香港、ロンドン、ニューヨーク、シドニー、ジュネーブ、シンガポール、上海、パリ、北京だった。
また同レポートでは、100万米ドルで購入できる住宅の広さを比較発表した。9年連続で同ランキング1位のモナコはわずか17平米(京間で約9.32畳)、2位の香港は20平米(約11畳)、上海は46平米(約25畳)の床面積しか購入できないという。
住宅価格上昇率のランキングでは、バンクーバーが前年比25%増で第1位となり、2位はシドニーで15%増、3位は上海で14%増だった。
報告書は、中国など一部の国の経済成長が停滞していることや金融不安などが原因で、16年には世界の不動産市場が冷え込むものと予測し、ここ数年続いた大都市の不動産価格の高騰が頭打ちになった可能性があると指摘している。
(翻訳編集・桜井信一)