中国の詐欺グループの3人は、「上海ディズニーランドで働ける」と仲介役と偽って、200人あまりから300万元以上をだまし取っていたことが明らかになった。上海警察が6日に逮捕した。中国国内メディア・澎湃(The Paper)などが伝えた。
詐欺グループは、公的求職センターに公示されたディズニー運営会社の求人に、履歴書など申し込みを代理するだけで「仲介した」と主張し、就職希望者から「仲介費」をだまし取っていた。
主犯は、実際に仕事の紹介斡旋業の経験者だった。就職希望者には「ディズニー会社の幹部と知り合い」「同社からの承認を受けていて、面接を仲介する」とうその宣伝をしていた。
澎湃の取材に答えた浦東新区の公安当局によると、だまされた人は約200人を超え、被害額は300万元(5500万円)以上になる。他にも、被害届が100件以上出ているという。
不採用となった人物に対して、詐欺グループはさらに「就職のためのトレーニング」として20日間分の研修費1万元以上を徴収し、採用されなかった原因を就職希望者へあてつけた。トレーニングはマカオの近隣区・珠海で別会社が行ったという。
労働者にとって、中国国内には賃金や環境の面で魅力的な企業は少ない。詐欺グループの呼びかけに、「夢の島」をうたうディズニーランドで働きたいと願う希望者が殺到した。新華社は「労働者の心理をつかんだ詐欺」と伝えた。
(翻訳編集・佐渡道代)