中国「ニセ大学」400校 学費をだましとり、偽造証書売る 

2016/06/02 更新: 2016/06/02

中国の大学受験情報サイトによると、中国の学校運営の実態のない「ニセ大学」は2013年以降の調査で400校にのぼることがわかった。ニセ大学は、大学機関をうたったウソのホームページを通じて、若者から学費をだましとったり、大学卒業の証書を偽造・販売したりしている。中国国内新聞「法制晩報」が5月19日に伝えた。

一部のニセ大学の公式ホームページに記載されている内容は、他の大学のものを盗用したものであったり、実質的な内容がなかったりする。長年、更新されてないものもある。ほとんどのニセ大学は実在する学校の名前を模倣している。

 大学情報サイト、ニセ大学の名前を公表 注意うながす

大学受験シーズン前に、若者に注意をうながすため、民間の大学受験情報サイト「大学に行こう(上大学網)」は新たに18日、16の省と直轄市にある73校のニセ大学を発表。同サイトは、2013年からの調査で合計328校ものニセ大学の名前を発表している。今回新たに発表された73校のうち、北京は最も多く、23 校に上る。

報道によると、ニセ大学は、入学金をだましとったり、偽造した証書類を販売したりしている。証書は最短で1日から2日で手に入るという。

 大学受験者からタレコミ情報とどく

去年の大学入試が終わってから、大学情報サイト「大学に行こう」には、ネットユーザから偽造証書類の価格表の情報が続々とよせられた。合計500もの「大学」の証書の価格表があつまり、値段は約2600円から約78000円とさまざま。これらの表には、教員資格証明や普通話証明書、会計能力の証明書など、偽造しているという。

 大学数の急増 金で買う「ニセ学位」

中国の教育界は長い間にわたり江沢民派の陳至立氏が権力をにぎっている。1997年、陳氏は委員会主任に就任、翌1998年には教育部長(文部科学大臣に相当)に就いた。江沢民政権のなか、大学数を急増させた。5年間務めた後、国務委員の教育担当に昇格した。

中国の大学は、教育環境が成熟しないまま急増したため、「大卒」に相応する仕事に就けない若者も増加した。教育機関ともいえない大学も増えた。政府関係者や大企業の役員から、募金や補助金といった名目で、資金を募り、学位を与えているという。

(翻訳編集・文亮)

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