中国電子商取引(EC)最大手アリババ集団創業者の馬雲氏は6月14日、中国杭州市で開催された「2016アリババ集団投資家フォーラム」において、中国国内で作られた国際高級ブランド品の模倣品は「本物より良質で、値段も手ごろだ」と発言。この発言をめぐって、国内外で波紋が広がっている。
英BBC中国語電子版によると、国際的有名ブランドを多く有するフランスの国家模倣品対策委員会(CNAC)のリチャード・ヨン会長は、馬雲氏の発言は「無責任だ」とし、国際模倣対策連合(IACC、米国ワシントンに本部を置く)はアリババの会員資格を取り消すべきだとの見解を示した。IACCは5月中旬にアリババに対して、模倣品の取り締まりが不十分との理由で、会員資格を暫定的に停止していた。
一方、ルイ・ヴィトン(LVMH)やエルメス(HERMES)やシャネル(CHANEL)などの世界有名ブランド400社以上が加盟するフランス反模倣品団体のユニオン・デ・ファブリカン(UNIFAB)は16日、「馬雲氏の発言は誤解をもたらし、また誹謗的だ。模倣品の取り締まりに反したものでもある」とのコメントを発表した。
中国国内報道によると、インターネット上では馬氏の発言は「公に偽物を支持している言論だ」、「恥知らずの弁解だ」、「淘宝網(タオバオ)で偽物がこんなにたくさん売られている理由が分かった。馬雲氏が推し進めているんだ」、「品質が良くても、偽物は偽物だ。品質が良いなら、なぜ自分らの商標をつけないの?」など多くの批判が寄せられた。
(翻訳編集・張哲)