中国湖南省長沙市岳麓区の茶小山村でこのほど、地元政府が行った強制立ち退き後に行方不明となった60歳の女性住民の遺体が破壊された自宅の中から発見された。強制立ち退きの際に生き埋めになった可能性が高いとみられる。
死亡した龔(上が龍で、下が共)雪輝さんの義理の娘である李さんは大紀元の取材に対して、6月16日に地元政府関係者100人以上が事前通知なしに突然李さんの自宅に現れ、家にいる李さんや、李さんの夫、龔さんなど5人を強制的に家から連れ出し、家の外に用意していた2台のマイクロバスに押し込んだと証言。李さんによると、一家は激しく抵抗していて現場は混乱していた。バスに押し込まれた李さんは関係者に義理の母は別のバスにいると聞かされたため、当初は心配しなかった。しかし当局に解放された後、一家は義理の母がいないことに気づいたという。
龔さんがいなくなった後、家族は地元政府に対して廃墟になった自宅を捜索するようにと求めたが、拒否された。また、家族自ら重機を持つ業者に依頼して捜索しようとしたが、当局に妨害されてできなくなった。
李さんの夫で龔さんの息子さんが仕方なく密かに重機を借りて、7月6日に捜索を始めた。翌日午前、遺体を見つけたという。家族は龔さんが家を破壊された際に生き埋めになったのではと考えている。
さらに、地元政府はこの事件の真相を隠そうとし、遺体が発見された直後に400人以上の職員を派遣し、遺体を持ち去った。李さんによると、いまだに地元政府から何の説明も受けていないという。
地元政府は土地収用の件で李さん家族と補償金について交渉していたが、李さん一家は政府が提示した金額が他の村民より少ないため、立ち退きに合意しなかったという。
(翻訳編集・張哲)