上海彩虹室内合唱団がこのほど発表した新曲『感覚身体被掏空(体が空っぽになったみたい)』に、中国のサラリーマンが深く共感している。曲のテーマ、「不要加班!(残業させないで!)」が、日々ストレスを感じながら働き続けている彼らの心情をリアルに表現しているため。
7月27日にこの新曲の動画が中国の動画サイト「秒拍」に公開されるや否や、視聴回数はまたたく間に10万回を超えた。この日の夜11時には再生回数が1111万回に達し、翌28日の14時30分には1842万回を記録した。
北京の地方紙、京華時報はこの曲について、半分本気で半分自嘲気味に平社員の心の声を表現しており、今の時代を表す一曲にふさわしいと評している。
「最後にメイクを落としたのは18日前。生活のリズムが乱れ、私はどんどん太ってゆく。おなかは空っぽで心はうつろで夢も希望もない。どうすれば楽になれるのか」中国の会社員が感じている仕事上の重圧や悲哀を巧みに描写した歌詞は、多くの人々の共感を呼んでいる。
あるネットユーザーの感想:「合唱曲に萌えるなんてめったにないことだ。自分自身の苦しみを訴えているように思えてくる。この歌を聴くと、泣けてくる」
あるサラリーマンの心情:「この曲の創造性は素晴らしい。軽やかさの中に深刻な心情を嘆いているのだ」
ネットユーザーも次々と仕事のプレッシャーがいかに大きいかを表現している。:
「毎日、神経を張り詰めて仕事している」
「残業で疲れ果てているが、この気持ちを誰も分かってくれない」
「青春なんてない 仕事、仕事、仕事あるのみ」
「毎日10時半まで残業が続き とっくにうつろな私」
「この曲を聴いたとき、悲哀感で胸がいっぱいになり涙が流れてきた」
「仕事は山積み 給料はすずめの涙 身体はからっぽ」
「泣きながら歌の動画を転送した。社長の目に届きますように」
2013年12月、雑誌『小康』が北京の精華大学メディア調査実験室と共同で行ったその年の中国人感覚調査により、同年の中国人が最も感じていたのは「累、累、累(疲れた、疲れた、疲れた)」だったことが明らかになった。多くの人が「体が疲れた」「心が疲れた」「すごく疲れた」「ますます疲れた」を挙げている。
(翻訳編集・島津彰浩)