米空軍制服組トップは、中国軍の最新ステルス戦闘機「殲20(J-20)」を、30年前に米国と同盟国が共同開発した初期型のステルス戦闘機程度の能力とみなしている。
米空軍のデービッド・ゴールドフェイン参謀総長(大将)は8月10日に米ペンタゴンで開かれた会見で、米軍の第五世代となる最新ステルス戦闘機「F-35」と、中国の最新機で第五世代ステルス戦闘機とされる「J-20」の比較について質問を受けた。
ゴールドフェイン参謀総長は「J-20とF-35の比較はほとんど無意味」とし、自身が第一世代のステルス戦闘機のパイロットであった経験から、J-20は第一世代であるF-117との比較が適当との見方を示した。つまり、30年前の米国のステルス戦闘機の能力であることを明かした。
米軍の「F-117」は1990年代に実戦して2008年に退役した。中国軍によると、最新機「J-20」は2018年に兵役する。
香港のアジア時報も2月23日、軍事専門家の話として、中国の「J-20」「J-35」と米国の「F-22」と「F-35」には大きな差があると伝えた。それによると「中国機は強力なエンジンを搭載していないため、ステルス戦闘機の『超音速の巡航能力』を発揮できない」という。
著名な航空専門家のリチャード・アボラフィア氏は、第五世代ステルス戦闘機に備えるべき10の特徴のうち、中国の「J-20」は2つしかないと指摘している。
米政府系ボイス・オブ・アメリカによると、1999年に北大西洋条約機構(NATO)軍の旧ユーゴスラビア空爆に参加した米軍は、セルビア軍の地対空ミサイルによってでF-117が一機、撃墜されている。その残骸が中国へ運ばれ、現在の「J-20」の開発に利用されたと報じている。
(翻訳編集・佐渡 道世)