アメリカ海軍で最も高価で最新鋭の駆逐艦「ズムウォルト」(USS Zumwalt)進水式が今月15日、ボルティモアで行われた。44億ドルもの開発費がつぎ込まれたこの駆逐艦は、驚異的なステルス性と戦闘力を備えているという。
「ズムウォルト」の最大の特徴は優れたステルス性にある。船体の表面に塗られた特殊な塗料と特異な船体設計がレーダーの反射を抑え、そのステルス性をより高度なものにしている。甲板上には他の艦に見られるような梯子や手すり類、燃料補給ステーションなどは見ることができず窓も最小限にとどめられている。アンテナは艦体の中にあり、艦砲は砲台の中に隠されている。伝統的な軍艦と比較すれば「ズムウォルト」はまるでSF映画に登場する宇宙戦艦のようだ
全長は182メートル、排水量15,000トンのズムウォルト号は巡洋艦よりも一回り大きい。その巨大な飛行甲板は各種ヘリコプターや沖縄普天間基地などにも配備されている垂直離着陸機MV-22「オスプレイ」、更にはF-35ステルス戦闘機を搭載できる。これにより広範囲な任務をこなすことができ、作戦能力は従来の駆逐艦よりも大幅に強化されている。
その他にもズムウォルト号は自ら7,800万ワットの電力を生み出すことができる。その発電量は原子力空母の発電量にも匹敵し、余った電力で一つの遊園地を動かせるほどだという。
(翻訳編集・文亮)