米動物園はこのほど、同国で誕生したジャイアントパンダ3頭を近いうちに中国に返還することを明らかにした。ワシントン国立動物園の園長は、中国の繁殖プロジェクトに参加させるためと説明し、別れを惜しむ市民を慰めた。
いずれも3歳のメスのパンダで、アトランタ動物園の双子、美倫(メイルゥン)&美奐(メイホワン)ちゃんは11月初旬、ワシントン国立動物園の貝貝(ベイベイ)ちゃん(同)は来年初めに、パンダの輸送に適する冬に中国にわたる予定。
中国からジャイアントパンダを借りている全米4つの動物園は同3頭以外に、計12頭を飼育している。アトランタ動物園では9月にもパンダの双子が生まれたばかり。
中国は1970年代から、主に同国で生息するジャイアントパンダを、日本やアメリカなど約14カ国に贈与・賃与し、「パンダ外交」を展開してきた。後にパンダが絶滅危惧種であることから、ワシントン条約により売買や贈与はできず、賃与のみとなった。情報筋によると1頭につき年間最高レンタル代は約1億円ともいわれている。賃与パンダから生まれた子どもは性成熟に達する4歳ごろに中国に返還される。
日本では1970~80年代に贈与された康康(カンカン)蘭蘭(ランラン)など4頭はすでに死亡。いま東京の上野動物園など国内3つの動物園にある全10頭はすべてレンタルとなっている。
(翻訳編集・叶子)