中国国営中央テレビ(CCTV)が27日に放送した番組「春節聯歓晩会(春晩)」において、86歳の朱光闘氏が「老紅軍」と紹介され、中国インターネット上で「偽物の紅軍だ」と非難が集中した。
同番組は、毎年旧暦大晦日に放送されており、日本でいうと紅白歌合戦にあたるものだが、内容は歌や踊りなどの形で中国共産党政権を称える政治的ショーで、近年多くのネットユーザーから「退屈で死にそう」「突っ込みどころ満載」などと批判されている。
27日の放送では「老紅軍」と紹介された86歳の朱氏が特技の「快板書」(竹製のカスタネットでリズムをとりながら物語を語るという大衆芸能の一つ)を披露した。中央テレビはその内容を同公式微博アカウントにも投稿していた。
しかし、その後ネット上で「中国共産党の紅軍の北部方面部隊は1937年8月に「八路軍」に改名した。その南方部隊も同年10月に名称を「新四軍」に変えた。朱氏が今年86歳ということは、1931年に生まれたことになる。1937年ではまだ6歳にしかなっていないのに軍に入るはずがない」という指摘がある。この「偽紅軍」疑惑が拡散された後、中央テレビの微博アカウントに非難のコメントが殺到した。
微博アカウントには「ここまで偽りの情報を作るなんて! 中央テレビの堕落は酷い」「恥を知れ」「さすが偽物製造大国!中央テレビまで偽情報を流している」「6歳から軍に入った……抗日ドラマ(の内容)よりもすごい」「一年間365日、せめて大晦日だけは偽ニュースを流さないでちょうだい」などといったコメントが書き込まれている。
中央テレビは29日に微博で投稿を更新した際に、27日に投稿した内容を削除し、朱氏を「老文芸兵」と改めて紹介した。
(翻訳編集・張哲)