在中米国企業に変化、トランプ政権の対中強硬論を支持か

2017/02/21 更新: 2017/02/21

トランプ新政権の誕生後、米財界にある顕著な変化が見られるようになってきた。それは今まで取られてきたような中国をできるだけ刺激しない宥めるような態度から、互恵的な関係のもとで市場開放を求めようとする、より強気な態度への変化だ。

ロイター通信は、一部の米企業トップがトランプ政権に対して中国市場を開かせる強硬な政策を進言していると報じている。これが事実なら、今までくれぐれも中国を怒らせないようにと米政府を遊説してきた米企業の姿勢はこれまでと全く変わってしまったといえるだろう。

トランプ政権のロス商務長官ライトハイザー通商代表はアメリカと対等な市場開放の条件を中国側に取りつけていくと示唆するなど、対中強硬論を勢いよく展開している。

金融、自動車、ハイテクなど多くの分野は、中国において外国の資本はほとんど締め出され厳しく規制されている。中国政府の市場保護主義への批判は今に始まったことではない。例えば、外国の保険会社は中国合弁企業において持株比率の上限は50%に抑えられているが、他方で中国の保険会社は外国で企業買収を大規模にすすめている。

米大手コンサルティング会社APCOワールドワイド中国支社のジェームス ・マクレガー代表はロイター通信の取材に対し、中国政府の保護主義を抑制できるような互恵政策論への支持が高まっていると語った。「国内での独占的地位によって稼ぎまくった中国企業はいま、外国に出て大規模な買収を行い、外国企業にダメージをあたえている」「中国政府のやり方は度が過ぎる」と同代表は懸念を示している。

マクレガー代表は、米中両国の関係を保ちつつ、中国側による米企業への報復を制限できるような互恵政策を考案するのが最大の課題だとも指摘している。

一方、米国内では互恵政策をめぐっては、「米国の根本原則である自由な市場原則から乖離している」という慎重な見方と、「市場の自由な調整というものが機能しなくなる状況下では政府による適切な干渉が必要」という賛成の見方に、専門家の意見は分かれている。

(翻訳編集・叶子)

 

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