人気キャラクターやブランド品から、国外の有名建築物まで模造する中国。最近では、英国ロンドンのタワーブリッジに似せた橋が江蘇省に建てられていたことが、ネットユーザの指摘で明らかになった。中国が模倣大国と化するワケを探ってみた。
上海に近隣する蘇州市の航拍相城区にある模造版ロンドンブリッジは、本物のの2倍の大きさで、4つのタワーにウォークウェイズ (Walkway)と呼ばれる歩道が4本ある。しかし歌でも知られる橋の真ん中が開閉する可動橋の機能は備えられていない。
その威風堂々たる姿を誇示する建築主の現地政府とは対照的に、ネット上では「確かにとても似ているが、残念なことに(重度の汚染で変色した)河水の色が似ても似つかない」など、冷やかしのコメントが多い。
エジプトのピラミット(石家荘市)、パリのエッフェル塔&凱旋門(杭州市)、アメリカのホワイトハウス(全国各地)、ロシアのクレムリン宮殿(北京)、「最も美しい湖畔」オーストリアの町ハルシュタット(広東省恵州市)、「水の都」ベネチア(杭州市)など後を絶たない中国のレプリカ建築群。その規模はますます拡大し、地方行政の一つの産業になりつつある。
著作権を侵害しているとの批判に対して、中国著作権局の局長は「文化的創造性の象徴」と主張。また建築家は、「他の設計の理念とアイデアを参考・引用しただけで、決して盗作ではない」と、いずれも共産党流の言い訳でかわしている。
「現体制下では、いくら大勢のエンジニアや科学者を育成しても、中国は世界で主導的な地位を勝ち取れない」と語り、著作権侵害問題の根源は中国共産党政権にあると指摘した。
一方、中国国内では、共産党文化のもとで拝金主義が氾濫し、恥じらうことを忘れてしまった現状に懸念する声も少なくない。
(翻訳編集・叶静)