「ぬくもり、足りていますか?」のキャッチコピーで報じられる動画広告が話題。人は手と手を触れあうなどのスキンシップで感情を分かち合えるかどうかを試す実験を、このたびクラシエが行った。中国でも人気の高い、オリンピック2大会連続のメダリスト の福原愛さん(ANA)は、実の姉のように慕っていたという張莉梓(チャン・リサ)コーチと、手をつないだ感想を語る。
「もし、出会わなければ、今の自分はなかった」と断言する福原愛さんは、幼い頃から、実の姉のように慕っていた張莉梓コーチと実験に参加。福原愛さんと張莉梓さんは、選手とコーチという関係の中で、「世界一の卓球選手になる」との夢に挑戦し、困難や喜びを共有してきた。
実験後のコメントでは、福原愛さんは「大舞台で緊張している時に、張さんに支えられながら、試合に臨んでいること、その時の感情などを思い出しました」と回顧した。
張莉梓さんは「一緒に困難を乗り越えていく中で、分かち合った喜びや苦しみを思い出し、つい涙が出てしまいました」と振り返った。
動画は、日用品、医薬品、食品などを手掛けるクラシエが制作。同社は、暮らしの中にある大切なことを発見するプロジェクト『Feel the dot』(フィール・ザ・ドット)を4月1日からスタートさせた。その一環である福原愛さん出演の動画では「人のぬくもり」の大切さを伝える。
実験について、同社は「スキンシップをとることで愛情ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が上昇するという科学データから着想を得た」としている。オキシトシンは、スキンシップによって年齢・性別に関係なく脳内に分泌され、幸福感をもたらす物質とされる。
福原愛さんと張莉梓さんのほか、親子、夫婦、カップルなど、繋がりの深いペアが実験に参加した。それぞれのペアが、手と手を触れ合うことで、言葉を超えた愛情を感じたと答えている。「スキンシップによる『ぬくもり』を通じ、相手に意識が向き、より気持ちが通じ合うことを実感した」「ずっと一緒にいたからこそ、存在が当たり前のように思えていたが、(手と手を触れることで)ぬくもりを通じ、改めて、お互いの存在の大切さに気づき、感謝の言葉が込み上げてきた」。
(編集・甲斐 天海)