中国メディアの財新と英調査会社IHSマークイットが6月1日に共同で発表した中国の5月製造業購買担当者景気指数(PMI)は、景気拡大と景気縮小の境目である50を下回り、49.6となった。4月の50.3から低下し、昨年6月以降の低水準となった。中国経済の減速を裏付けた格好となった。
財新PMIは中国の製造業活動を示す民間指標だ。同指数は、中国当局が発表するPMIとの間で、調査対象企業、また企業の規模が違う。財新PMIは中小企業、軽工業やサービス業に重点を置くに対して、中国当局のPMIは大企業と重工業に重点を置くとされている。
いっぽう、中国国家統計局が5月31日に発表した5月PMI指数は51.2で、前月比で横ばいとなった。
ロイター通信は、中国当局が発表した5月PMIでは中小企業の活動が改善されたと示されたのに対して、中小企業に重点を置く財新PMIでは5月中小企業の活動が縮小したと示したとの問題点を指摘した。
1日の中国上海と深セン株式市場では、財新PMIが弱い内容だったことに嫌気し、投資家からの売り注文が集中した。両市場では約80の銘柄がストップ安となった。また主要株価指数の上海総合は一時、心理的節目である3100ポイント台を下回った。
(翻訳編集・張哲)