7月2日、第30期竜王戦決勝トーナメント、佐々木勇気五段-藤井聡太四段戦が東京・将棋会館で行われた。藤井四段は前人未到の30連勝をかけた対局だったが、惜しくも、新進気鋭の22歳、佐々木五段に敗れた。 藤井四段は公式戦で初の敗北となる。
101手の局面で、藤井四段は投了した。終局時刻は21時半。
6月27日に、歴代一位の記録となる29連勝を達成した14歳の藤井四段。記録更新を阻んだ佐々木勇気五段は、前期の棋王戦で佐藤天彦名人に2度勝利し、挑戦者決定戦に進出するなど、実力者。佐々木五段は、次戦では阿久津主税八段と対戦する。
佐々木五段は、藤井四段との対局前に「今の将棋界の盛り上がりを肌で感じました。私も刺激を受けていますが、周りの雰囲気にのまれずに連勝を止める気で臨みます」「藤井四段の勝ちへと導く読みとスピードに凄みは感じますが、それに怯むことなく自分の将棋を指していきたいです」と将棋会館へあてたコメントを発表していた。
佐藤康光日本将棋連盟会長・九段は、同公式サイトで、藤井四段の記録更新がストップしたことについて、「ここまで将棋界の枠を超えた注目が集まる中、14歳という若さで夢を与え続けてくれたことに感謝します。彼の棋士人生はまだ第一歩を踏み出したばかり。とてつもなく強くなってほしいと思います」と声援を送った。
(編集・甲斐天海)