5日から、九州北部で記録的な豪雨による浸水や孤立など被害が多発している。台風3号と西日本の梅雨前線の影響で、5日に中国から九州北部で局地的に猛烈な雨が降った。とくに福岡県と大分県では、ところにより24時間雨量が500mmを超える記録的な豪雨となり、家屋倒壊などの被害がでている。
福岡県の東峰村については、土砂崩落で、村に至る全ての道路が遮断され、村が孤立する状況が継続している。福岡県東峰村では「家屋2軒が流された」などの情報がある。
政府によると、これまでに朝倉市では「子供が川に流された」「県土木事務員3人と連絡がとれない」「自宅が流され両親と連絡がとれない」、また大分県日田市では「家屋2階に人が取り残されている」など、他数多くの安否不明に関する情報があるという。
政府は、福岡県、大分県、被災市町村と緊密に連携し、被害者の救命・救助、被害情報の把握に取り組んでいる。6日朝から警察・消防・自衛隊、約7500人の態勢で、被災者の救命・救助を始め、災害応急対策に当たっている。また、ヘリ40数機が天候回復次第、活動できるように待機している。
また道路が遮断されている地域は、道路の復旧活動が進められており、開通次第、部隊による捜索救助活動を始める予定。被害の状況に応じて、更に態勢を拡大するという。
政府は3日に官邸危機管理センターに設置した情報連絡室を、官邸連絡室に改組し 、関係閣僚会議を開催して対応を協議。福岡、大分の両県に、政府職員による情報先遣チーム2隊を派遣し、情報収集と被災自治体と緊密に連携し、政府として、現地が必要とする対応をとるとしている。
気象当局によると、引き続き、局地的に大雨が降るおそれがあり、福岡県と大分県に、大雨特別警報が発令されている。被災地の人々へは「自治体からの避難に関する指示等に従い、冷静そして速やかに避難して身の安全を確保」「大雨や河川の状況等に関し、テレビやラジオ、国・自治体からの最新の情報に注意を払ってほしい」と警戒を促している。
(編集・甲斐天海)