中国共産党中央紀律検査委員会は11日、重大な規律違反の疑いで、全国人民代表大会(全人代)教育科学文化衛生委員会副主任で、前甘粛省トップの王三運・同省前共産党委員会書記を調査していると発表した。
これで2012年、習近平主席が最高指導者に就任して以来、失脚した省トップ経験者が6人となった。
同氏は長年、貴州省で勤務していた。その後、福建省の省委副書記、安徽省省長、甘粛省トップなどを歴任。
規律違反の詳細は発表されていないが、息子が経営する不動産会社の土地購入に便宜を図ったのと、自身の不動産開発業者との癒着が原因だとみられる。
王氏は、江沢民派のメンバーだった元全国政治協商会議副主席・令計画(2016年に収賄罪で無期懲役の判決)の腹心と見なされ、2人は同盟関係にあると言われている。今年4月、甘粛省トップの座を退き、全人代の「閑職」に就いたのち、失脚の噂が絶えなかった。同省では今年6月、女性副省長が失脚したばかり。
今秋開催予定の第19回党大会を控えるなか、習近平政権は江沢民派の一掃をさらに加速するとみられる。
(翻訳編集・李沐恩)