中国当局、ウィッキー・チャオらに5年間投資活動を禁止、パラダイス文書の影響か

2017/11/13 更新: 2017/11/13

中国証券監督管理委員会(証監会)は9日、著名女優のウィッキー・チャオと夫の黄有龍氏に対して、「ペーパーカンパニーで上場会社を買収しようとした」として、将来5年間は証券市場での投資活動を禁止した上、夫婦それぞれ30万元(約510万円)の罰金を科した。

  国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が6日に発表した世界各国の権力者や超富裕層のタックスヘイブン(租税回避地)の利用を暴いた「パラダイス文書」には、中国当局高官の親族や電子商取引最大手・アリババ集団創業者のジャック・マー氏のほかに、女優のウィッキー・チャオ夫婦の名前も挙がった。

証監会の決定は実質上、ウィッキー・チャオ夫婦への締め付けとなった。しかし、中国当局は、政府高官らの親族やジャック・マー氏らについて処罰の動きはない。

在米中国政治評論家の陳破空氏はこのほど、米ボイス・オブ・アメリカに対して、ウィッキー・チャオ夫婦は中国当局にとって重要な政治的人物ではなく、中国当局の高官と近い関係を持たないため、「叩きやすい」との認識を示した。

「『パラダイス文書』には、人民銀行元総裁の戴相龍氏の義理の息子、最高指導部元メンバーの賈慶林氏の孫の名前もある。ジャック・マー氏は中国屈指の富豪で、アリババ集団自体が中国当局の高官と強いつながりがある。だから、証監会が、または他の監督当局は、高官親族やジャック・マー氏の資産隠しに言及していない」

陳破空氏は、ウィッキー・チャオ夫婦への処罰から、中国は依然として法治国家ではないことが見て取れる、と指摘した。

昨年12月23日、ウィッキー・チャオが率いる龍薇文化伝媒有限公司は、約31億元(約527億円)で中国国内人民元建て株式市場(A株)に上場する万家文化(現在、社名を祥源文化に変更)の約30%の株式を買収しようとした。

中国国内メディアによると、龍薇文化がこの買収案に準備した自己資金はわずか6000万元(約10億2000万円)だった。うちの15億元(約255億円)は銀行からの融資で、株式担保でさらに15億元を借り入れた。レバレッジが約50倍となったこの買収案には、中国国民が驚いた。

しかし、中国当局の金融セクターへの取り締まり強化に伴い、証監会は2月27日に万家文化に対して「証券法違反の疑いがある」として、調査を始めた。このため、ヴィッキー・チャオの同買収案は中止となった。この騒動で、万家文化の株価相場が急騰落し、多くの投資家が翻弄された。

(翻訳編集・張哲)

 

関連特集: