中国海軍の最新攻撃型原子力潜水艦がこのほど、日本の接続水域に進入し、その後日本沖縄県付近の東シナ海の公海で浮上して国旗を掲げた。軍事的に、潜水艦のステルス性が非常に重要視されているため、中国国内では潜水艦の公海での浮上・国旗掲げの理由をめぐって、推測が飛び交った。
防衛省の発表によると10日、海上自衛隊護衛艦および第5航空群所属「P-3C」 哨戒機が沖縄県宮古島の東北東の接続水域を北西に進む潜没潜水艦を確認した。海上自衛隊は、2日間同潜水艦を追跡をした。12日午後、海上自衛隊は、中国と日本が領有権をめぐって対立する沖縄県尖閣諸島(中国名、釣魚島)北西の東シナ海の公海で浮上し中国国旗を掲げている同潜水艦の様子を確認した。
小野寺五典・防衛相は15日、中国の潜水艦は「商級」と呼ばれる093型原子力潜水艦だとの分析結果を発表した。中国海軍の新型の攻撃型原潜で、全長110メートル、水中での排水量は6100トン、最大速力は30ノット。また、射程の長い巡航ミサイルを搭載可能だという。
海外中国語メディアは、「商級」原潜の浮上・国旗掲げは、日本に対して主権を主張しようとした狙いがあるほか、日本海上自衛隊の対潜作戦でやむ得ず浮上し、身元を明かしたのではないかと分析した。日本の琉球諸島は、米軍のアジア太平洋地域における第1列島線に位置し日米の軍事重要拠点で、両軍の対潜戦力が非常に強いという。
しかし、中国国内の一部のネットユーザーからは、最先端の原潜が日本海上自衛隊に浮上させられたことに、中国海軍の軍事力に疑問の声があがった。
「(日本に)2日間も追跡された潜水艦だから、音紋はもう完全に把握されたに違いない。パンツまで見られた状態だ。これって本当に最新の原潜なのか?」
「潜水艦が公海で潜没し航行する時、浮上や国旗掲げは必要ない。他の国の領海を通過する際、浮上して国旗を掲げなければならない。日本の主張を認めたことに等しいではないか?」
「また浮上させられた、みっともない」
「潜水艦の出発、接続水域への入域、公海での浮上までの全過程が隣国に知られていることが最大の問題だ」
「追跡されて、最後に浮上。白旗を上げて降伏を認めたのではないか」
「日本の対潜力は世界一と言われている。対潜作戦で、潜水艦が浮上して国旗を掲げることは相手に、こっちは攻撃性がないことを告げている。つまり、相手の艦隊による強制送還を認めたわけだ」
(翻訳編集・張哲)