中国メディアによると、四川省宜賓市の小学生(10歳 )がこのほど、両親がスマートフォンに没頭するあまり、親にかまってもらえず、一緒に過ごす時間も減ったと訴えた作文が反響を呼んだ。中国では、大人や子供のスマホ依存が社会問題になっている。
この女子児童は、作文のなかで「スマホのせいで家族の愛情が薄くなった。パパとママは、人と会っておしゃべりするより、SNSで見ず知らずの人とチャットした方が楽しいと言っている」、「父の愛は山より高いと言うが、私のパパはパソコンの前に座ると、山のようにじっとして動かないのだ」とした。
作文の題は「心の内を打ち明けよう」。女子児童は、この作文について母親に相談しようとした。しかし、「ママがスマホばかりを見て、私の話を真面目に聞いてくれなかった」
「パパとママは食事の時でさえスマホを触っている。家族団欒の幸せはスマホに奪われた」と嘆いた。
中国メディアの取材に対して、児童は「時々孤独を感じる」と寂しそうな顔で話した。
また、女子児童と同じ境遇だと訴えたクラスメートも多い。なかには、「親が喋(しゃべ)ってくれないので、だんだん自分から話しかけなくなった」と話す男子児童がいた。
中国国内メディアは、女子児童の作文はネット上で相次いで転載され、非常に関心が高いと報道した。しかし、子供からの指摘に対して、中国人ネットユーザーは「沈黙」している。
あるネットユーザーは「お嬢ちゃん、あなたはまだ若い。私たちの年になってスマホを使い始めたら、親も友人も相手にしなくなるよ」とスマホの「魔力」を説明した。
また、スマホを肌身離さずに持つ人について「昔のアヘン中毒の人みたい」と指摘するネットユーザーがいる。
昨年4月にも、メディアは親のスマホ依存を訴える子供の作文を取り上げた。海南省の当時小学校4年生の男子児童は作文で、「パパはもう私のパパではなくなっている。スマホのパパになりそうだ」と悔しさを滲(にじ)ませた。これについて、多くの大人がネット上で「恥ずかしい」とコメントを書き込んだという。
(翻訳編集・張哲)