消防庁によると、大阪府北部で6月18日7時58分に発生したマグニチュード6.1の地震で、大阪府および近隣県を合わせて死者3人、負傷者は100人以上に上るという。
気象庁の地震検知情報によると、大阪府北部ではM2~3の揺れが継続的に発生している。気象専門家は、このたびの地震はさらなる大型地震の前兆となる前震の見方もあり、引き続き身の安全に十分注意するよう促している。
2011年3月11日に発生した東日本大震災は、三陸沖でM9.0を観測した。その1日前に同じ三陸沖にM7.3の地震が発生している。2016年4月16日に震度7、M7.3を記録した熊本大地震でも、約26時間前にM6.5の地震が発生した。
地震研究所の平田直教授は、前震について「揺れが強かった地域では、これから同程度の揺れか、それ以上の揺れが起きる恐れがある」と述べた。
気象庁の記録によると、大阪で震度6弱以上の地震が発生したのは、記録が残っている1923年以来初めてだという。今年5月に創設したJETT(気象庁防災対応支援チーム)を、このたびの災害地域に派遣した。
関西電力によると、地震発生当時に起きた数万世帯の大規模停電はほとんど復旧したが、寝屋川市の10世帯で12時半現在も復旧作業が行われている。関西電力の原子力プラントには異常はなく、計測された数値にも異常はないと同社は発表している。
厚生労働省は18日、同府の豊中市と吹田市で断水しているほか、寝屋川、高槻、摂津、枚方の府内4市で漏水の情報があると発表した。
大阪府と兵庫県それぞれの石油コンビナートに被害情報はない。
防衛省は発生直後に災害対策室を設置し、航空機11機を派遣した。
安倍首相は18日午前、官邸で記者団の取材に応え「発災当初から、政府一丸となって、情報の収集・発信、救命救助活動などにあたっている」「ライフラインの復旧など災害応急対策に、全力をあげて取り組む」と述べた。
(編集・甲斐天海)