眼球なくなった遺体 病院職員が臓器売買の疑い=湖南省

2018/11/03 更新: 2018/11/03

湖南省寧郷市で10月末、病院が臓器売買に関与したと疑われる事件が起きた。同市住民は中国SNSで、病院の遺体安置所に置かれていた家族の身体から、眼球が取り出されていたと書いた。中国メディアによると、警察は病院関係者を含む4人を窃盗と遺体侮辱の容疑で逮捕した。

李という女性がSNS微博に書いた内容によると、10月30日朝、寧郷市人民病院に入院していた実兄が病死。同日夕方に遺体安置所で遺体と対面したが、兄の両眼球がなくなっていたという。微博は本人確認と実名制が義務付けられているSNS。

李さんによると、実兄は一年前の2017年11月末、長沙市の建築現場で働いていたところ誤って転落した。長沙市内の病院に入院していたが2018年1月、寧郷市人民病院に移った。

李さんによると、両目のない兄の遺体の左目部分は眼球の代わりにガーゼが詰め込まれ、右目部分にはまぶたを開いた状態で固定する器具が残っている。「兄を失い家族が悲しみのどん底にあるとき、こんな残酷な事件が起きた」と書いた。

現在、家族は寧郷市人民病院に対して遺体損壊による賠償請求を交渉中だという。

官製メディア・澎湃新聞の取材に答えた寧郷市衛生保健当局によると、10月31日深夜、警察は遺体安置所の職員を含む4人を逮捕した。また、臓器売買の疑いで警察は事件を調査しているという。

中国本土では臓器や生体を狙った誘拐や人体損壊がしばしば発生する。2015年8月、四川資陽市安岳県乾龍郷では14歳の少女が自宅から数百メートル離れた森林で遺体となって発見された。両目は抜き取られていた。2013年8月、山西省臨汾市汾西県に住む6歳の男の子・斌斌くんは、女に誘拐され両目をくりぬかれる事件が発生し、社会を震撼(しんかん)させた。

(編集・佐渡道世)

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