30、31日の日程で行われる米中閣僚級貿易協議のため、中国の劉鶴副首相が率いる代表団は28日、米国ワシントンに到着した。劉副首相らは30日、協議のためホワイトハウスに行く前、強制立ち退きの被害者とみられる中国人陳情者に抗議を受けた。ブルームバーグテレビジョンや米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)などが伝えた。
ブルームバーグテレビジョンがツイッターに投稿した動画によると、劉副首相らが宿泊先のホテルから出た途端、外にいた陳情者十数人に行く手を阻まれた。米政府のシークレットサービスは、陳情者らが劉副首相らに近づかないよう阻止した。
陳情者は中国上海や遼寧省大連市など各地から米国に入国した。ホテル前で、陳情者は、中国当局による強制立ち退きに抗議するプラカードなどを掲げた。劉副首相らに対して、「劉鶴、私の財産を返せ」、「打倒共産党」、「劉鶴、陳情者と面会せよ」などのスローガンを叫んだ。
動画では、陳情者らがシークレットサービスともみ合う中、一人の女性陳情者が地面に倒れた。ブルームバーグは負傷者はいなかったとした。
劉副首相の訪米は、昨年に米中通商協議が始まってから今回で3回目。中国代表団には、中国人民銀行(中央銀行)の易綱・総裁、国家発展および改革委員会の寧吉喆・副主任、財政部(財務省)の廖岷・次官など、中国当局の高官が同行した。
(翻訳編集・張哲)