世界有数の取引信用保険会社であるフランスのコファス(coface)は18日、中国企業の支払い動向調査を発表した。調査対象となった中国企業1500社の約6割にあたる885社が、2019年の中国経済は2018年と比べて一段と悪化するとの見方を示した。コファスが2003年に調査を開始して以来、中国企業は最も悲観的な見通しとなった。
香港メディア「東網」などによると、コファスの調査では、59%の中国企業が2019年の経済成長率は改善する可能性が低いとの見方を示した。62%の企業が2018年に取引先の支払い遅延に見舞われたと答えた。40%の中国企業は2018年に支払い遅延の金額が増えたとした。
コファスは、景気低迷、信用縮小、債務不履行(デフォルト)の増加が原因で、多くの中国企業のキャッシュフローが悪化し、支払いが困難になっていると指摘した。自動車、交通、建設、エネルギーの各分野の企業は、事業を維持するために、支払期間をより長くした。企業の平均支払期間は2017年の76日間から、2018年の86日間に拡大した。
コファスのエコノミスト、カルロス・カサノヴァ(Carlos Casanova)氏は、中国経済が高度成長期を経た今、構造的試練に向き合わざるをえない局面を迎えたとの見解を示した。経済失速に伴い、中国企業の資金難と債務償還の圧力が強まりつつある。
(翻訳編集・張哲)