防衛省が奄美大島(鹿児島県)に3月開設した陸上自衛隊・瀬戸内分屯地で8月4日、施設の一般公開が行われた。公式広報によると、家族連れや地域住民ら800人ほどが訪れた。武器や車両などの装備品や、災害時に使用されることで知られる野外入浴セットも展示された。
高機動車、軽装甲機動車の試乗体験は人気を集め、行列を作った。参加者はヘルメットを着用して敷地内の走行を体験した。野外入浴セットはこの日、子どもの水風呂体験として利用された。無料ゲームコーナーでは射的、ストラックアウトが用意され、出店ではカレーやかき氷などが販売された。
奄美警備隊瀬戸内分屯地司令の古場太佑3等陸佐は「地元の皆さんから公開の要望が高まった。お子様連れも多く、行事を楽しんでもらえたら」と述べた。奄美市から中学2年生を含む家族5人で訪れた40代の母親は、「(公開は)あまりない機会。息子の将来の進路も考えており、見学できてよかった」と語った。
防衛省は3月、奄美駐屯地(奄美市)と瀬戸内分屯地(瀬戸内町)の2カ所を開設し、合わせて隊員総勢560人が配備された。両所では対艦、対空ミサイル部隊などが展開され、南西諸島における有事の対応能力を強化している。奄美駐屯地では8月下旬、日米共同訓練も行われる予定。
(佐渡道世)