中国の自動車産業は「厳しい冬」に見舞われている。今年7月末で、中国国内の自動車総販売台数が13カ月連続で減少している。このほど、中国の自動車メーカー大手20社の負債総額は2018年に1兆元(約15兆600億円)を上回り、過去最高水準となったことが明らかになった。
中国紙・証券日報は13日、この上場20社の過去3年間の負債状況を報道した。これによると、2016年に8098億元(約12兆1976億円)、2017年に1兆1127億元(約16兆7600億円)、2018年には1兆1570億元(約17兆4300億円)に膨らんだ。
20社のなかでは、上海汽車、比亜迪(BYD)、長城汽車の負債総額が最も多い。それぞれ4980億元(約7兆5011億円)、1339億元(約2兆168億円)、591億元(約8902億円)の債務を抱えているという。また、負債率でみると、天津一汽夏利汽車、金杯客車と金龍汽車が最も高く、それぞれ64%、69%、53%となっている。
報道は、中国自動車業界のトップメーカーである上海汽車が抱える深刻な負債状況に焦点を当てた。2018年、上海汽車の負債総額は前年比で1割増えた。同社の負債額は20社全体の43%を占めた。買掛金や流動負債などの増加が負債の拡大につながったという。また、同社の自動車販売も低迷している。昨年の販売台数は前年比でわずか1.75%増の705万台となった。伸び率としては、2008年以来の最低水準だ。
一方、中国の新エネルギー車(NEV)市場の不振も目立っている。
中国汽車工業協会(CAAM)は12日、7月のNEV販売台数は前年比4.7%減の8万台と発表した。6月は80%増の15万2000台だった。
CAAMは、中国当局のNEV購入支援政策の縮小と国際原油価格の下落が、NEV車への需要低迷の主因だとの見方を示した。今年のNEV車販売見通しを事前の160万台から150万台に下方修正した。
(翻訳編集・張哲)