中国西部・甘粛省の地裁は28日、収賄の疑いで身柄拘束中の同省武威市の姜保紅・前副市長(45)に対する初公判を開いた。中国メディアによると、「美人副市長」と呼ばれた姜は今まで出世のために、40人以上の高官と不適切な性的関係を持った。
姜保紅は昨年8月10日に失脚した。中国当局は、姜が2009年5月から2018年6月まで、甘粛省社会安定維持工作領導小組の責任者、武威市招商局長、同市発展および改革委員会トップ、同市副市長などのポストを歴任した際、合計1440万元の金品を受け取ったとした。姜は28日の公判で罪を認めたという。
中国メディア「財新網」は今年1月に掲載した暴露記事で、「甘粛省政界において、姜がより高い官職を得るために、自ら高官らに性的接待を行っているとの噂は以前からあった。特に武威市では、姜と市党委員会トップの火栄貴(57)が「親密な関係」にあると取り沙汰されていた」と指摘した。
情報筋によれば、姜は同省社会安定維持部門に在任中、省政法委員会の高官の紹介で他の部門の高官と次々と知り合った。姜は2012年1月に武威市招商局のトップに就任して以降、ほぼ毎年昇進したという。
一方、中国当局は昨年7月13日「規律違反」の疑いがあるとして火栄貴の失脚を発表した。今年7月18日、同省地裁は火に対して、収賄、公金横領、職権濫用の容疑で公判を始めた。検察側は、火が1300万元の金品を収賄、4900万元の公金を横領したとし、国家資産に1億7000万元の損失を与えたと主張した。
また当局は、ほぼ同時期に失脚した姜保紅と火栄貴について、2人が権色交易(権力者に性的サービスを提供する代わりに、さまざまな便宜を図ってもらうこと)を行ったとした。火が「長い間、複数の女性と不適切な性的関係を持ってきた」と批判し、2人に党籍剥奪と公職追放の処分を下した。
中国メディア「澎湃新聞」が今年7月、財新網の記事を引用した際「財新網が同記事を掲載した後、成人向けの記事と勘違いされないよう、多くの内容を削除した。中には、姜が取り調べの際、40人以上の男性幹部と性的関係を持ったと自白したことなどが含まれていた」とした。
(翻訳編集・張哲)