米検察当局は、中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)に対して、新たな技術情報窃盗の疑いで捜査を進めていることがわかった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が29日報じた。
同紙は情報筋の話を引用して、検察側の捜査員はファーウェイがポルトガル人技術者、ルイ・オリヴェイラ(Rui Oliveira)氏からスマホのカメラ技術を盗んだ疑惑を調べており、今年6月にオリヴェイラ氏に事実関係を確認したと報じた。
WSJの5月の報道によれば、2014年、ファーウェイの幹部2人がオリヴェイラ氏に対して、ライセンス権利の授与に関して交渉を提案した。当時、双方は交渉に合意しなかったにもかかわらず、2017年、ファーウェイの製品に同氏の技術が使用されたことが発覚した。
また、米検察当局はファーウェイがライバル企業から社員を引き抜いたことに関しても調査しているという。当局は、ファーウェイのスウェーデン支社の元社員、ロバート・リード(Robert Read)氏に事情を聴いた。
同紙は5月の記事で、リード氏が2002~03年までの勤務中、ファーウェイのために、スウェーデン通信機器大手エリクソンの元社員を入社させたと伝えた。リード氏は、スウェーデン支社には他社の製品をリバースエンジニアリングする秘密の施設があると述べ、「ファーウェイはすべての資源を技術窃盗で調達している」と証言。
米司法省は今年1月、企業機密情報の窃盗、通信詐欺と司法妨害などでファーウェイを起訴した。
(翻訳編集・張哲)