中国当局は、共産党政権設立70周年にあたる10月1日に北京市で軍事パレードを開催する予定。現在、北京市内では厳戒態勢が敷かれている。市政府はこのほど、市内の公衆トイレを使用する際、身元を示す「身分証明書」を基に登録手続きをしなければならない新措置を決めた。ネットユーザーは「五千年以来、最もでたらめで最も恥知らず(の政府)だ」と激しくバッシングした。
米ラジオ・フリー・アジア(RFA)23日付によると、市当局は、市民などが天安門広場や主要幹線道路の長安街の周りにある公衆トイレを使用する際、身分証明書を確認する新措置を実施した。北京市民がRFAに証言した。
また、中国人ネットユーザーは、天安門広場の近くにある公衆トイレに張り出された通知書の写真をツイッターに投稿した。これによると、公衆トイレを使用する前に、利用者は身分証明書を提示しなければならない。それから、身分証明書に記された番号、氏名、性別、使用目的、携帯電話番号、使用予定時間などを所定の書類に記入し、初めてトイレに入ることができるという。利用時間が予定より長くなった場合、その理由を書かなければならないという。字数は200字以上と規定されている。
9月に入ってから、中国当局は北京で3回の軍事パレード演習を行った。「臨戦態勢」に入った市内では、宅急便の荷物が厳重に検査され、鉄道や地下鉄の駅でも乗客は手荷物検査を3回受けなければならない。北京に到着、または経由する長距離バスの利用者に対しても、警官らは一人ひとりの身分証明書を確認する。
市民はRFAに対して、「今、市内に祝賀の雰囲気は全くない。かえってとても物々しい雰囲気だ」と話した。市内のすべての農産物卸売市場は営業を中止した。
ネットユーザーは、「共産党は国民を犯罪者扱いしているのに、イベントでは『人民万歳』というスローガンを出している。本当に皮肉すぎる。はっきり言ってこれは迷惑行為だ。われわれ市民にとって負担である以外の何物でもない」と強い不満を示した。
また、「これはまさに邪悪政権の表れだ」という声も上がった。
一部のネットユーザーによると、軍事パレードの演習が行われているため、当局は天安門広場に通じる長安街の両側に住む市民に対して、家中の窓とカーテンを閉め切るよう命令した。戦車や装甲車が次々と北京に入ったため、市民に事前通知をせず各地で交通規制を行った。また、当局は天安門広場の近くに位置する北京協和病院などに、10月1日前後の期間中、入院患者の受け入れと大型の手術の実施を禁じた。
これに対して、ネットユーザーは「国民の命は共産党にとって浮草のように軽い」と嘆いた。
(翻訳編集・張哲)