このほど、大紀元が入手した武漢市3月14日の核酸検査日報では、378人あまりの被験者は名前があるにもかかわらず、「無名氏」扱いになっている。この不可解な現象について、中国問題の専門家は、これらの被験者が中共ウイルス(武漢肺炎)のワクチン開発のため人体実験に利用されている可能性があると指摘した。
日報は、市内各検査機関から報告された同日の1万6320件の検査結果を示している。そのなかに武漢市蔡甸刑務所の患者3000人分も含まれている。同刑務所には現在、服役囚のための隔離施設が設けられている可能性が高い。
現行の中国衛生部の規定では、CT検査などでウイルス感染が確認された者、疑いのある者、濃厚な接触者、発熱している者だけが、核酸検査(PCR検査)を受ける必要がある。
この検査日報には、被験者の169~545番まで、氏名の前に「無名氏」を付けられている。身分証明番号になる識別番号の欄が空白だ。リストのなかで、女性は3人しかいない。
他の被験者は、個人名、識別番号および検査の回数が確認できる。
検査回数の欄を見ると、他の患者とは違い、「無名氏」の検査回数には2900番台の連番の数字が記入されている。3000回の検査を受けるのは不可能なため、これは内部者にしか分からない情報だと考えられる。
また、1万6320件の検査結果をまとめた資料によると、蔡甸刑務所からの3000人近くの患者で、陽性反応を示した人数が「ゼロ」だという。ほかに「可能性があり2人」と検体採集の失敗などで「再検査」となっている44人だ。同日検査したほかの1万件あまりの検体の中、陽性反応は373人と感染率が2.29%だった。再検査を必要とする人は一人もいない。
在ニューヨーク時事評論家の朱明氏は大紀元に対して、これらの名前はあるが「無名氏」扱いされた人々を調査する必要性があると述べた。朱氏は、刑務所で彼らは人体実験に利用されている恐れがあると指摘した。朱氏は、中国は有効な抗ウイルス薬やワクチンを一刻も早く開発するため、秘密裏に人体実験を行っている可能性もあるとした。
(翻訳編集・佐渡道世)