エクアドルは、ガラパゴス諸島付近の大量の中国漁船を追い払う外交手段を模索している。ポンペオ米国務長官は、エクアドルへの支持を表明し、北京に違法漁業を停止するよう要求した。
ポンペオ氏は8月2日、「中国共産党は、持続不可能な漁業や規則違反、そして海洋環境への破壊を止める時が来た。われわれはエクアドルを支持する。北京に、無報告そして無規制な違法漁業を止めるよう要請する」とツイートした。
7月17日、エクアドルは沖から200マイル離れたところに約260隻の中国漁船団を発見した。本土とガラパゴス諸島それぞれの沿岸から200カイリ(約370キロ)の排他的経済水域(EEZ)にはさまれた公海上で操業し、フカヒレ目的でサメ漁を行っているとみられる。
中国漁船は毎年、ガラパゴス諸島周辺の海に出漁しているが、今年の船隊の規模は特に大きい。
7月27日、エクアドルの元環境大臣カカバドス氏と首都キトの元市長セビリア氏が、ガラパゴス諸島の「保護戦略」を策定するために任命された。
カカバドス氏は、中国の違法漁業は「地元の脆弱な海洋生態系に深刻な損害をもたらす可能性がある。中国漁船の規模と海洋生物への侵略性は、ガラパゴスの生物種バランスに大きな脅威を与えている。エクアドルはEEZを島周辺の350カイリに拡大することを検討している。これでエクアドル本土の経済水域と一つになるので、現在その間の国際水域にある中国船隊を締め出すことが可能になる」という。
エクアドルはまた、近隣諸国のコスタリカ、パナマ、コロンビアとともに、海洋保護区の確立を試みており、重要な海洋地域を「封鎖」できるようにしている。
エクアドル海軍は2017年8月、ガラパゴス諸島の海洋保護区で中国船を拿捕した。船内からは、絶滅が危惧されているシュモクザメを含むサメ約6600匹が見つかった。
(大紀元日本ウェブ編集部)