米ロサンゼルス税関当局は最近、中国から発送された1万6620点あまりの偽アップル製品を押収した。これらが本物であるならば、65万ドル以上の市場価値がある。
米税関・国境警備局(CBP)9月9日付の声明によると、押収品はワイヤレスヘッドフォン 「AirPods」 の偽装品2400組と、アップル自社ブランド「Lightning」充電ケーブルの偽造品1万4220本。7月2日と15日にロサンゼルス・ロングビーチ港に到着した2つの貨物を調べたところ、これらの偽のアップル製品を発見したという。
同局ロサンゼルス現地事業部門ディレクター、カルロス・C・マーテル氏は「消費者が模倣品を購入するたびに合法的な企業が収益を失うため、模倣品は米国経済に悪影響を及ぼす」と述べた。「つまり、時間の経過とともに利益と米国の雇用が失われることを意味する」と付け加えた。
中国は依然として、米国市場に流入する偽造品の最大供給国だ。米国土安全保障省の統計によると、CBPは2019年度に2万7599件の偽造品を押収している。これらの物品が本物であれば、小売価格は15億ドルを超えると推定されている。
この内訳は、腕時計・宝飾品が15%、アパレル・アクセサリーが14%。家電製品が10%となっている。19年の国別の摘発件数では中国が1万3293件(48%)で最も多く、次いで香港が9778件(35%)となっている。
同局ロサンゼルス・ロングビーチ港の港湾局長ドナルド・R・クッサー氏は、「偽造された電気製品は、正規品と同じような厳しい安全検査を受けていない。使用すれば非常に危険だ」とし、消費者が合法的でない供給元から電子機器を買うことを避けてほしいと呼びかけている。
ここ数カ月、CBPは中国からの貨物に調査を強化している。7月1日には、「人権侵害の疑いがある」として、中国の新疆ウイグル自治区から発送された付け毛など毛髪製品13トン、およそ80万ドル相当を押収した。当局は、少数民族ウイグル族らが強制収容されている施設や関連工場で作られたものとみている。
(翻訳編集・佐渡道世)