米CFIUS、中国テンセントの米ゲーム事業を調査

2020/09/19 更新: 2020/09/19

米政府は9月18日、20日から中国動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」と対話・支払いアプリ「微信(WeChat、ウィーチャット)」の使用を禁止すると発表した。この中で、米政府がウィーチャットの親会社である、中国IT大手の騰訊(テンセント)の米国ゲーム事業を調査していることがわかった。

ブルームバーグはこのほど、匿名の関係者の話として、米財務省の対米外国投資委員会(CFIUS)が、米ゲーム開発会社のエピックゲームズ(Epic Games)やライアットゲームズ(Riot Games)などに対し、米国ユーザーの個人データを取り扱う際のセキュリティ・プロトコルに関して、情報提供を求める書簡を送付したと報じた。

テンセントは、積極的な投資と企業買収を通じて、今や世界最大のゲーム開発企業となった。

米パソコン・ゲーム専門誌「ピーシーゲーマー(PC Gamer)」電子版によると、テンセントは、人気MOBAゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」を開発したRiot Gamesの全株式を取得したほか、Epic Gamesの株式40%を保有している。

また、テンセントは、人気バトルロイヤルシューター「PUBG」の開発元である韓国のブルーホール(Bluehole)、フランスのユービーアイソフト(Ubisoft)、米アクティビジョンブリザード(Activision Blizzard)、ニュージーランドのグリディング・ギアゲームズ(Griding Gear Games)など、各国のゲーム開発会社の株式を取得している。

実際に、テンセントの米国での投資はゲーム市場に限らず、レディット(Reddit)、ディスコード(Discord)、スナップチャット(Snapchat)などのソーシャル・メディア・プラットフォームにも参入している。

CFIUSは、安全保障上の観点で外国企業の対米投資を審査する政府機関だ。トランプ政権は2018年以降、中国企業による米ハイテク産業やインフラ産業などへの投資を念頭に、CFIUSの権限を強化し、審査をさらに厳しくした。

一方、米マルコ・ルビオ上院議員(共和党)は9月14日、トランプ大統領宛に送った書簡で、テンセント傘下のインスタントメッセンジャーアプリ「QQ」を、ウィーチャットの使用禁止措置に追加するよう求めた。同氏は書簡の中で、「テンセントの馬化騰最高経営責任者(CEO)は、中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)のメンバーである。このため、中国共産党とこの高リスク・ソフトウエア(QQ)とのつながりは明白であろう」と指摘した。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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