米欧関係の将来、中国との付き合い方にかかっている=独外相

2020/10/28 更新: 2020/10/28

ドイツのハイコ・マース外相(Heiko Maas)は11月3日の米大統領選を控え、米大統領選でどちらの候補が勝っても、対中問題において、米EU間の大西洋横断パートナーシップは維持しなければならないと述べた。また、将来の米欧関係は、中国との正しい付き合い方にもかかっていると主張した。

マース氏は10月25日、独紙ディ・ヴェルト日曜版(Welt am Sonntag)に寄稿記事を載せた。同氏は中国問題について、米欧関係の将来は中国問題にどう対処するかにかかっており、米欧間の相違を解消して、力を合わせて対応すべきだとした。

マース氏は、ドイツ政府が新大西洋アジェンダ(NTA: New. Transatlantic Agenda)の新たな5つの提案を、米大統領選後にワシントンに提示すると述べた。

さらに、マース氏は「欧州主権」を訴え、欧州は独立性を維持する必要があると述べた。「必要に応じて独立して危機に対応する」ことを欧州は主眼とするべきだが、これは大西洋パートナーシップの後退を意味するものではないと強調した。安全保障上の利益を独自に守る努力をする欧州だけが、米国にとって魅力的なパートナーだとした。

マース氏は、欧州各国は米国の国際問題への関与を減らすことに備えなければならず、米国のこの姿勢は大統領選の結果によって変わることはないとした。さらに、欧州は欧州における共同防衛能力の構築に引き続き注力すべきだとした。

「今こそ大西洋横断パートナーシップ関係が再開される時だ。北京とモスクワ、テヘランと平壌は、私たちの対立を利用している」とマース氏は語った。さらに、米欧が中国に対処する積極的な方法として、人権や公正な貿易、強制的な技術移転や国有企業(補助金問題)への対応など、新しい基準を設定することを提案した。

(翻訳編集・佐渡道世)

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