岩手県警は16日、無許可で飼育していたクマをライフル銃で射殺したとして、男性2人を動物愛護法違反や銃刀法違反等の容疑で逮捕した。2人は取り調べに対し「狩猟の一環と思っていた」として、容疑を否認しているという。
県警担当者によると、逮捕されたのは奥州市に住む会社役員の男性(77)と農業の男性(71)で、ともに猟友会員。昨年6月下旬、会社役員の男がシカ用の罠に子グマがかかっていたのを発見し、市役所に連絡した。市職員は男性が猟友会員だっため、殺処分か野に放すものとみなした。男性は、子グマを自宅に連れ帰り、敷地内で飼育していた。
事件が発覚したきっかけは、昨年11月下旬、会社役員の男性が地元警察署を訪れた際に「クマを飼っている」と話したため。その2日後に捜査員が容疑者自宅を捜索したところ、クマの死骸が資材置き場に人目につかないよう置かれていたのを発見した。
県警は、会社役員の男が無許可で特定動物を飼育していたことの発覚を恐れ、農業の男に射殺を依頼したものとみている。
県警担当者は大紀元の取材に対し、特定動物に指定されているクマを無許可で飼育することは動物愛護法違反であり、本来の目的以外でなおかつ無許可で銃器を使用したことは銃刀法違反および火薬取締法違反であるとコメントした。
(文亮)