ネット検閲の厳しさを増す中国では最近、漢字の「翠」が監視対象となっている。「习+习+卒」で構成された同文字は、中国の習近平主席を呪っているとされているためだという。
「习」は「習」の簡体字で、「翠」の文字に2回使用されていることから、習主席が2回死ぬと解釈されている。「卒」は中国語では死亡を意味する。
中国ソーシャルゲーム開発企業のHappy Elements(楽元素遊戲)は21日、中国SNS大手・微博での投稿で、人気ゲーム「偶像夢幻祭2」(あんさんぶるスターズ!!)の主人公「高峯翠」を「高峯 Midori」と表記し、「翠」の使用を避けた。企業側は同じ投稿で、表記変更について「特別な事情」と説明し、無関係な推測をしないようネットユーザーに注文づけた。
同ゲームは、同社の日本法人が開発した女性向けタレント育成ゲーム「あんさんぶるスターズ!!」の中国版。
微博では現在、「翠」の文字を含む人名と地名は検索可能だが、「祈翠(翠を祈る)」のような造語は検閲対象となっている。
一部のネットユーザーは「翡翠市場の今後が心配だ」と皮肉った。また、「中国人の豊かな想像力に感服した」との声も上がっている。
(翻訳編集・李沐恩)