マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)元米国務長官は16日に放送された米TV局「FOXニュース」の番組「Mornings with Maria」に出演し、中国を抑止することの重要性を強調した。バイデン政権が中国に抵抗するため、毅然とした態度と決心を示さなければ、中国は台湾の安全を危険にさらす行動をとる可能性があると警告した。
ポンペオ氏は、「習近平氏の対台演説を聞けば、彼が台湾の統一を望んでいることや、統一計画を早めていることがわかる」とし、「私たちは中国の台湾への軍事侵攻のリスクを真剣に受け止め、それに備えなければならない」と指摘した。
同氏はまた、「米政府は中国の台湾侵攻に対処する方法をいくつも持っているが、『同盟国との提携』もその一つだ。バイデン大統領と菅義偉首相の首脳会談は非常に喜ばしいことだ」と述べた。
さらに、「台湾は日本にとって非常に重要であり、中国の台湾への攻撃は日本にも大きなリスクをもたらす」とした。中国を抑止するために、「私たちは台湾との同盟関係の確立、台湾への防衛兵器システムの提供などの対策をとることができる」と提案した。
日米首脳会談について、ポンペオ氏は、「バイデン氏にできることはたくさんある。米国とその同盟国は中国の脅威について非公開の場ではなく、公の場で話し合うべきだ。そして中国が何を追求し、何を狙っているのかを全世界に知らせるべきだ」と指摘した。
「今日、日本の輸出の多くは中国に依存しているため、他の販売ルートを確保する必要がある。だからこそ、率直に言って、日米豪印協力(クアッド)がとても重要なのだ」
「もしクアッドがインド太平洋地域の他のいくつかの大規模経済圏と結束すれば、中国に公正かつ対等な貿易を要求できる。経済利益で中国の脅しに屈服しない」と語った。
ポンペオ氏は「今日、中国西部で行われているジェノサイドは、1930年代に世界で起きたナチスによるホロコースト事件と同じだ」と批判し、すべての企業は、この問題を真剣に受け止めなければならないと述べた。
日米首脳会談は16日に行われ、共同声明を発表した。声明では台湾について、「日米両国は台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」と明記した。ほかにも、両首脳は、インド太平洋地域の自由で開かれた未来を確保するために、中国からの挑戦や東シナ海、南シナ海、北朝鮮などの課題に協力して取り組んでいくことを約束した。
(大紀元日本ウェブ編集部)