豪議員、Facebookにアカウント永久閉鎖され「言論の自由への侵害」

2021/04/27 更新: 2021/04/27

米SNSのFacebookはこのほど、豪州のクレイグ・ケリー(Craig Kelly)議員(無所属)が「虚偽の情報を掲載した」として、同議員の公式アカウントを永久封鎖した。議員は、これは自由への侵害であり、民主制度への脅威だとFacebookを非難した。

ニューサウスウェールズ州ヒューズ選挙区選出のケリー氏議員はFacebook上に、イベルメクチン(ivermectin)やヒドロキシクロロキンなど、中共ウイルス(新型コロナウィルス)感染症の治療法に関する論文を頻繁に投稿していた。いずれも専門家によって書かれたものだった。同氏のFacebookアカウントのフォロワー数は10万人を超えていた。

しかし今年2月、ケリー氏のアカウントはFacebookによってブロックされ、新たな投稿ができなくなった。4月26日、Facebookはケリー氏が「虚偽の情報」に関するFacebookのポリシーに繰り返し違反したとして、議員の公式アカウントを永久に封鎖した。

その後、ケリー氏はツイッターに、「Facebookが選挙で選ばれた議員の自由な発言を検閲することは、私たちの民主主義を脅かしており、間違っている。異なる意見は虚偽情報ではない。顔の見えないFacebookがすべての人に真実を提供しているという考えは馬鹿げている」と投稿した。

ケリー氏は中共ウイルスの代替療法を頻繁に発表しているため、所属していた自由党内から圧力を受け、主流メディアからも非難されていた。今年2月、彼は自由党から離党し、無所属になった。その際、「引き続き自分の良心と原則に基づいて行動し、忠実に、そして恐れずに有権者のために声を上げ続ける」と表明した。

同議員は「彼ら(Facebook)は私に虚偽の情報が何であるかを教えることを拒否した…私は自分が投稿した情報を100%支持している。投稿内容は私自身の思いつきではなく、全て科学的な根拠に裏付けられたものばかりだ」と英ガーディアン紙に語った。

ケリー氏は、自分が引用した専門家の見解が主流ではなかったことを認めている。しかし、彼は、「異なる議論と意見を聞ける民主的な国に住みたい」「Facebookは一部の投稿を削除したのではない。彼らはアカウントごと削除したのだ。これは自分達と意見の合わない数ページの内容を破棄したのではなく、本ごと燃やしたようなものだ」と批判した。

現在、ケリー氏は、ユーザーのアカウントを削除する際、ソーシャルメディアプラットフォームに書面による通知を義務付ける法案を検討している。

同法案の内容には、ソーシャルメディアが政治家や候補者の投稿を削除した場合、1日あたり最大10万豪ドル(約844万円)の罰金に科せられる規則も含まれる。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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