中国・山東省慶雲県のある小学校はこのほど、教師や保護者に対し、児童が自宅で宗教書や外国書籍を読んでいないか、チェックを求める通達を出した。
ネットユーザーが提供した中国のSNS「ウィーチャット(微信)」のスクリーンショットによれば、同小学校は保護者に対して、宗教書籍や反動的な本、外国書籍など中国国営の新華書店が発行していない書籍や視聴覚資料について、チェックを行うよう要求した。
通知は、児童全員に対して漏れがないようにチェックすることを強調した。ほかに校内にある「図書コーナー」や図書館などにある新華書店以外の書籍や視聴覚資料にも、より注意を払うよう付け加えた。
河南省鄭州市の元中学校教師である王氏は24日、ラジオ・フリー・アジア(RFA)のインタビューに対し、「当局は学生が非公式の情報や校外書籍との接触を望んでいない」と指摘した。
「海外の出版物は中国の中央宣伝部からの審査を受けないため、学生がそれらから何らかの真実を知ってしまうことを、彼ら(政府)は恐れているのかもしれない」
また、上海の元教師である顧国平氏はRFAに対し、当局のこの動きは学生にいわゆる愛国・愛党の共産主義イデオロギーを植え付けるためのものだと指摘した。「文化大革命の再来だ」と語った。
(翻訳編集・王凌)