ニュージーランドの中国問題専門家、アン=マリー・ブレイディ(Anne-Marie Brady)教授がこのほど、中国共産党の創立100周年式典を皮肉るツイートを投稿した後、ツイッターからアカウントの一時制限措置を受けた。
同国カンタベリー大学(University of Canterbury)の教授である同氏は1日、100周年式典を報じた記事を転載し、「この記事に別のタイトルがある。『オレの党だから、何をしようとオレの勝手だ』」とのコメントをつけて投稿した。
彼女の2本のツイートに「サービス利用不可(unavailable)」との表示が出ていたが、5日にはアカウントは復旧したという。
ブレイディ氏の友人であり、英紙タイムズのコラムニストでもあるエドワード・ルーカス(Edward Lucas)氏によれば、これは中国のネット工作員がツイッター社に通報した結果ではないかと推測している。通報されれば、ツイッターの自動シャットアウト機能はオンになるという。
ルーカス氏は、自分がツイッター上で複数のクレームを送った後、ブレイディ氏のアカウントが復元されたと述べた。
ブレイディ氏によれば、ツイッターからは「何の説明もなかった」という。
「ツイッターは習近平では機能しないことを一時的に忘れていたようだ」と彼女は皮肉を込めて書いた。
ブレイディ氏はまた、ツイッター、フェイスブック、リンクトイン、Zoomなどソーシャルメディアはすでに、中国共産党を批判するネットユーザーを自動的にブロックするクセを身につけたようだとコメントした。
ブレイディ氏は2017年に「 Magic Weapons(魔法の武器): 習近平政権下での中国による政治的影響活動」というカンファレンス論文を発表した。
その後、自宅に不審者が侵入し、オフィスのドアが2回もこじ開けられたという。また、車は細工され、脅迫状まで送り付けられたという。
ツイッター社はこの件について声明で、「ツイッターが政府と協力して言論を抑圧しているという、いかなる主張にも事実上の根拠はない。私たちは自由でグローバルでオープンなインターネットを提唱し、自由の堅固な擁護者であり続ける」と述べている。
(翻訳編集・李凌)