ウィキペディアの共同創設者であるラリー・サンガー氏はこのほど、同サイトは「かつてないほど偏っている」と警告した。この発言は、同サイトのBLM(ブラック・ライブズ・マター)、2020年の大統領選、トランプ前大統領の2回の弾劾、および他の議論を醸している話題の記事に関するものだ。
サンガー氏は特に、ウィキペディアの記事の情報源に問題があると考えている。
彼は自身のウェブサイトの記事で、「ごく少数の例外を除いて、グローバリストで進歩的な主流派の情報源と、それに近い情報源だけが許可されている」と述べた。
The Daily Telegraph、The Wall Street Journal、The Weekly Standardといったいくつかの中道派メディアが情報源として認められることもあるが、ウィキペディアの編集者たちは「現在、主流派に受け入れられている進歩的思考の枠から外れないよう注意している」と同氏は述べた。
コンテンツの管理にトップダウンのアプローチを取っているFacebookやTwitterとは異なり、今年で創設20周年を迎えたウィキペディアは、主に無給のボランティアを使ってユーザーの行動、記事の編集、その他のサイト管理を行っている。
ロイターの報道によると、ウィキペディアにはクラウドソースの記事に取り組む23万人のボランティア編集者と、アカウントをブロックしたり特定のページの編集を制限する権限を持つ3500人以上の「管理者」がいるという。
サンガー氏は、ウィキペディアの編集者たちは「保守的な主流メディアの情報源を組織的に一掃している」と話す。「編集者たちは自分が『誤った情報』や『陰謀論』などと思うものを、他の人が知ることを望んでいないからだ。そうすることで、彼ら(そして同様に偏った機関)は、何を考えて良いかを支配している。彼らは議論の境界線を定め、物事についてのあなたの考えをコントロールしようとしている」
サンガー氏によると、ウィキペディアはFOXニュースの政治的報道、New York Post、Daily Mailを情報源として使うことを禁止している。
ウィキペディアの利用可能な情報源に関するページによると、Breitbart、The Blaze、The Daily Wire、The Gateway Pundit、Newsmaxなど保守的なウェブサイトも禁止されている。
「さらに、Quillette、The Federalist、Daily Callerなど、保守派、自由主義派、反主流派の情報源の多くも禁止されている」と彼は付け加えた。「これらは反主流で保守的かもしれないが、決して『急進的』ではない。しかし、このような視点はウィキペディアに載せられないことが多い」
サンガー氏は自身のウェブサイト記事の結論として、「他の多くの偏った機関と同じように、ウィキペディアは自分が反対する保守的な意見を事実上拘束し、一種の思考警察になったと言っても過言ではない」と書いている。「このような状況では民主主義は繁栄できない。ウィキペディアは活発な民主主義の敵になった」
しかし、民主主義は「有権者が自ら決断を下せるように、議論の的となっている問題について、あらゆる意見を有権者に与える必要がある」と彼は主張した。
「もし社会の主要な情報源がイデオロギーの足並みをそろえれば、彼らは民主主義をあざ笑うことになる。そうすれば、裕福で権力を持つ者は、容認された少数の思想を制御するだけでよいのだ。それで彼らはすべての重要な政治的対話を操作し、最終的にはコントロールできる」とサンガー氏は述べた。
ウィキペディアはサンガー氏とジミー・ウェールズ氏によって2001年に立ち上げられ、「ウィキペディア」の名前はサンガー氏がつけたものだ。サンガー氏はその翌年にウィキペディアを離れ、同サイトを長年批判している。
大紀元はウィキペディアにコメントを求めている。
(大紀元日本ウェブ編集部)