国文化財の発電所遺構、大雨で一部倒壊 鹿児島・伊佐市

2021/07/13 更新: 2021/07/13

10日、九州南部を襲わった豪雨の影響で、鹿児島県伊佐市・鶴田ダムの湖底にある国の登録文化財の曾木発電所遺構が一部損壊した。市によると、同遺構の「機械室」だったところが高さ約8メートル、長さ約30メートルにわたって倒壊したという。

担当者は取材に対し、「今回は2010年の修復以降に初めての倒壊であり、再修復についてまだ検討中だ」と答えた。

同遺構は明治42年(1909年)に創設者である野口遵氏によって建設され、当時日本国内で最大級の発電所だった。昭和40年(1965年)に鶴田ダムの完成と同時に水没していたが、現在では、渇水期の5月から9月まで建物が姿を現し、人気の観光地となっている。

倒壊前の曾木発電所遺構(鹿児島県伊佐市役所提供)
曾木発電所遺構の被害状況。7月11日撮影。(鹿児島県伊佐市役所提供)
豪雨の影響で、鶴田ダムへそそぐ曾木の滝は「濁流」となっている。7月10日撮影。(鹿児島県伊佐市役所提供)
人気な観光地である「曾木の滝」、普段の様子。(鹿児島県伊佐市役所提供)

(蘇文悦)

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