豪メディアによると、同国のピーター・ダットン国防相はこのほど、中国当局がオーストラリアで実施されている米豪合同演習「タリスマン・セイバー(Talisman Sabre)2021」を偵察するために、2隻のスパイ船を派遣したことに強い不満を示した。
豪公共放送局SBSは17日、ダットン国防相の話として、中国当局は2017年と19年にも、この2年に1度の米豪軍事訓練にスパイ船を送り込んだと明かした。
国防相は今回の演習に関して、「われわれは、中国側が2隻の船を派遣したことに驚いている。中国当局が(演習の実施場所に近い海域での)存在感を強めようとしている」と述べた。
「中国当局に対して国際法に基づいて行動するよう求める」
14日、オーストラリア北東部のクイーンズランド州の空軍基地で、同国と米国、日本など7カ国による水陸両用作戦の合同演習が開幕した。16日、米軍は同国内で、初めて迎撃パトリオット・ミサイルを発射した。
ダットン国防相は合同演習が始まった当日、国内メディアに対して、中国軍の情報収集艦「天王星(Tianwangxing)」が米豪合同演習を監視するために、トレス海峡を経由してクイーンズランド州に近づいていると明らかにした。同氏はまた、中国軍のもう1隻の情報収集艦「海王星(Haiwangxing)」が今後数日内に「天王星」と合流する見通しだと述べた。国防省が引き続き、中国軍のスパイ船の動向を注視していくという。
(翻訳編集・張哲)