今年の東京パラリンピックでは、エジプトの卓球選手、イブラヒム・エルフセイニ・ハマドゥー(Ibrahim Hamadtou)氏が注目を集め、人々に勇気を与えた。48歳のハマドゥー選手は両腕を失ったにもかかわらず、前回のリオ大会にも参加し、団体9位、個人11位の成績を収めた。今回で2度目のパラリンピック出場となる。
ハマドゥー選手はラケットを口にくわえてボールを打ったり、サーブしたりすることで、他の選手と対戦することができた。サーブでボールを打つときは、右足のつま先でボールをクリップして空中に放り出し、体と頭を回転させてボールを打つようにしている。同氏は、「不可能なことはない」と自らの努力で証明してきた。
あるネットユーザーは8月25日、ハマドゥー選手が韓国のパク・ホンギュ選手に試合を挑んでいる動画をツイートし、さらに、「何らかの困難でことを諦めたくなったら、エジプトのハマドゥー選手のこの動画を見てほしい」と付け加えた。
ハマドゥー選手は結婚しており、3人の息子がいる。彼はエジプト北部のダミエッタ県出身で、10歳のときに列車事故で両腕を失った。
同氏は2014年のCNNの取材に対して、「地元では当時、サッカーか卓球しかできなかった」と語っている。障がいのある彼にとって、サッカーではなく、自分の可能性に挑戦するために卓球を選んだ。
長年の忍耐と努力の結果、ハマドゥー選手は卓球の分野で良い成果を上げ、多くの人々に勇気を与えてきた。
「頑張れば、不可能なことはないと信じている。それが、私が人々に伝えたいメッセージだ」とハマドゥー選手はCNNに語った。
(大紀元日本語編集部)